医療現場にIoT 「スマート手術室」

将来、動物医療の現場が変わってくるかもしれません。
今、医療現場へのIoT導入に注目が集まっています。
今回は、IoTとは何なのか、IoT導入によって何が変わるのかをご紹介いたします。

「IoT」とは?

スマートフォンやパソコンといった情報端末ではなく、家電などの「情報端末以外の機械」がインターネットに繋がって通信する事が可能な状態、つまり「モノ」と「モノ」がインターネットで繋がり、それがまた一種のインターネットとして機能するモノのインターネット(Internet of Things 以下IoT)の事を指します。
IoTでは情報発信を行う機械(端末)から取得した情報を、分析・利用することによって「故障の検知」などができます。また一方向の通信ではないため、サーバから機械の「自動操作」を行うこともできます。

このIoTやロボット技術を駆使して患者の状態や手術状況の確認に利用し、困難な手術をサポートする「スマート手術室」が動き出したと日本経済新聞が2016年11月20日に報じています。

どんなことが出来るようになるのか?

従来はそれぞれ専門のスタッフが検査装置を操作して、状況を逐一確認していました。
ところが、このスマート手術室を導入することによって情報の共有化を楽に行うことが可能になり、自動化も行うことが出来るようになります。
これにより、がんの症例では、がんを確実に切除して正常な機能はできうる限り残すことが可能になるのではないかと期待されています。
以下はがん手術をスマート手術室で行った時の具体的な例です。

  • 手術台の傍らに備えたナビゲーション装置で、電気メスが脳内のどこにあるかを、脳の患部画像に重ねて表示できる。
  • 壁の大型モニターには、執刀医の顕微鏡で見ている術野が映し出されるため、スタッフ全員が手術の進行を確認できる。
  • 迅速診断装置によって、手術中に切除したガンの悪性度を短時間で確認する事ができる。
  • 磁気共鳴画像装置(MRI)で術中に脳を撮影することで、がんの取り残しの有無を確認できる。
  • これらの検査結果は、患者の心拍数や呼吸数等の状態と共にモニターに映し出される。
  • 超音波検査の装置で撮影したがんに対して、ロボットが自動的に標準を合わせて両音波をがんに集中するように照射する。

これらにより手術時間の短縮が行え患者の負担が減り、成功率が向上するのではないかと考えられています。
詳細な情報はIoT・ロボット使い スマート手術室に手応えで、確認できます。

メーカーによる仕様の違いを自動車工場のソフト改良によって克服

医療機器は現在、製造業者ごとに仕様が異なっています。この為、ネットワーク化(異なる機器同士を繋いで体系的に情報を表示したり、連携を取る事)するのは難しいと考えられていました。そこで注目されたのが、自動車工場で実際に使われているデンソーの子会社が使用しているネットワーク化に使っているソフトでした。
このソフトをベースに手術室用の「オペリンク」というシステムが作られました。これが現在、東京女子医科大学が導入を進めているスマート手術室「ハイパースコット」の心臓部になったということです。

今現在はネットワーク化されている機器は10種類程度とのことですが、参加希望する医療機器メーカーが多いので、今後増加する見込みです。

情報元

IoT・ロボット使い スマート手術室に手応え