がんを光らせるスプレー。2018年度の薬事承認申請を目指す。

手術中にがんを完全に切除できたかを迅速に確認したい先生もいらっしゃるかと思います。

そんな先生方の悩みを解決する診断薬が2018年度の薬事承認申請を目指している事がわかりました。

今回はがん細胞にスプレーするとがん細胞を光らせる診断薬について紹介いたします。

がん細胞を光らせる診断薬「蛍光プローブ」

がん細胞を光らせる診断薬は「有機小分子蛍光プローブ」と呼ばれています。
蛍光プローブは多くのがん組織で活性が強まるタンパク質分解酵素「γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-glutamyl transpeptidase:GGT)」に接触すると強い緑色蛍光を発します。
蛍光プローブをがん細胞があると思われる場所にスプレーすることで数十秒から数分でがん細胞のみを発光させます。
蛍光強度は強く、小さながん細胞もはっきりと識別することができます。

実際の乳がん手術で使用された際には1mm以下の微小がん組織も検出できました。
この診断薬が普及すれば、病理診断での見落としをなくし、手術での取り残しを防ぐことができるようになります。

今後の課題

全てのがん細胞がGGTをターゲットとした蛍光プローブで光るわけではありません。
大腸がんや胃がん、卵巣がんなどではGGTをほとんど発現しないため、これらのがん細胞を可視化する新しい試薬の開発も始まっています。

食道がんに対してはDPP-IVと反応して光る蛍光プローブを使ってがんを強調した内視鏡画像を得る試みが行われており、胃がんに対しても患者の手術検体を使った検証も始まっています。


蛍光プローブは2018年度の薬事承認申請を目指して性能評価が行われています。
その他の詳しい情報は下記の情報元をご確認ください。

情報元

スプレーするだけでがん細胞を可視化 乳がん手術の取り残し改善に光-国立研究開発法人 科学技術振興機構

「癌を光らせるスプレー」が手術を変える!-日経デジタルヘルス